【評価・体験談】トム・バンクロフトが教える 長く愛されるキャラクターデザインの秘密/中・上級者向けのキャラデザ改善虎の巻

もこ
今回は元ディズニーアニメーターのトム・バンクロフトが書いた『トム・バンクロフトが教える 長く愛されるキャラクターデザインの秘密』のレビューをしていくよ!

今回紹介する参考書はこちらです。
(参考価格:2020年10月24日現在 Amazonで3,080円)

この本を実際に使った感想は

「お絵描き中級者・上級者が、自分が描いたキャラクターを改善する時に使えるテクニック集」だなと感じました。

使い方としては、暇な時に読んでおいて、実際にキャラデザをしながら「あのテクニックを使うともっと魅力的になるかも!」という感じに取り入れるのがオススメです。

「キャラクター設定やラフが全然思いつかなくて苦戦する」という初心者さんにはちょっと使いこなせないかもしれません。

(過去の僕はその一人でした。)

イブ
もこはキャラデザが苦手だったんだよね。
もこ
そう。過去の僕は、何年もお絵描き練習を続けていたんだけど、キャラクターをデザインするのが超苦手だったよ。

で、どうすればキャラデザが上手くなるかなーとAmazonで検索してたどり着いたのが本書です。

他にも評価の高いキャラデザの本は沢山ありましたが、子供の頃からディズニーアーティストに憧れていた僕は「ディズニーで仕事をしていた人の言うことならきっと役に立つはずだ!」と思って、即買いしました。

結果的にその考えは間違いではなく、今では手放せない一冊となったのでこうしてレビューを書いています。

もこ
ただ、買った当時はラフ以前にそもそもキャラ設定すら考えられなかったから、使い方がよくわかんなくて、ぶっちゃけ失敗したと思ったね。(実力不足)

ということで今回は、あまりセンスのなかった僕の体験談も混じえながら、使い方のアドバイスも紹介していくので購入を考えている人は是非参考にしてみてください。

1.おすすめ、良かったポイント

1-1.キャラクターデザインの全体の流れがわかる

本書では、キャラクターデザインについて大まかに以下の流れで図解されています。

〈キャラクターデザインの流れ〉

設定を読む

☆設定からキャラをイメージする

☆基本図形で大ラフを描く

☆修正しながらラフを描く(数パターン)

線画

着色

この本で1番内容が充実しているのは、☆マークを付けた主にラフ段階の内容です。

設定は予め、決まっている(お客さんから依頼された)前提で話が進んでいくので、既にキャラデザをやっている人の作業を見直すには、もってこいの参考書だと思います。

1-2.応用しやすいテクニックが沢山図解されている

この本の中では、キャラクターをより魅力的にするための「型」が沢山紹介されています。

〈キャラクターを魅力的にする型の例>
  • 「円や曲線は善良で可愛いタイプを暗示するので、愛らしい動物や女性キャラに適している。」などの、基本形状の印象。
  • 「顔パーツの比率を変えるだけで、印象が全然変わる」などの、パーツ配置の例。
  • 「均等な並びより大中小を意識して、デザインした方が魅力的になる」などの、サイズの例。

など

もこ
読んで思ったのは、この本に書かれている個々のテクニックは、ネットで検索すれば見つかるものだなーってことだよ。

検索するのが得意な人は、既に知っているテクニックが多いかもしれませんね。

ただ、僕としては1冊の紙の本にまとまっているので、作業中にも手元でペラペラ見やすく、本書は買ってよかったなと思いました。トム・バンクロフトが実例を交えて紹介しているということもあり、確証があるなと思えたのも良かったです。

1-3.人間、動物、モンスターキャラのアイディアの出し方が多数収録されている

この本で紹介されているのは、人間キャラクターの描き方だけではありません。

動物をキャラクター化したり、この世に存在しないモンスターを生み出す方法も書かれています。

特に動物はリアルな動物からどんな風にキャラクターとしてブラッシュアップするか描かれていて見ていて面白かったです。

1-4.年齢別の描き分け方がわかりやすくまとまっている

これはテクニックの1つで、年齢の描き分け方が実例を交えて書かれていました。

<年齢の描き分け方の例>
  • 赤ちゃんは丸くて目が大きい
  • 老人は皮膚がたるむ

などなど、なんとなくは分かっていても意識しないとわからないような目からウロコの情報が沢山です。

年齢を描き分ける際、意識すべきポイントがわかってから、前より楽しくお絵描きができるようになりました。

1-5.デザインに意味を持たせる方法がわかる

もこ
イブは自分が描いたキャラのデザインの意味って考えたことある?
イブ
デザインの意味って何?

そんなの考えたことないけど

もこ
だよね。僕も全然考えたことなかった。

「なんで、その形にしたのか?」とかとか。

本書には「こういうデザインにするとこんな印象になるよ」といったコツが沢山書かれているなと僕は感じました。

先述の円や曲線などの各形状の印象や、年齢を描き分ける際のポイントなどもそうですね。

これは特に商業イラスト(依頼絵)を描く作家さんに大事なのですが、相手のイメージをイラストにする際には、デザインに何らかの意図があった方が説得力が増すと思います。

<デザインに意味を持たせた方が説得力が増す例>

例えば、とっても可愛い印象のキャラを依頼された場合、直線や尖った形よりも、曲線や丸を意識したデザインの方が、依頼主のイメージ通りになりやすいのかなぁと思います。

理由は先述の通りで、丸や曲線は善良、可愛い、愛らしいなどを暗示するからです。(一概には言えませんが。)

もこ
色んなデザインの意図を学びながら、自分でも考えられるようになりたいね☆

1-6.1つの作品で複数のキャラクターを描く時のコツも書いてある

本書の間には架空のキャラデザをしてみようという課題があるのですが、そこでは、ヒーロー・ヒロイン・悪役・ペットなどの作例が掲載されています。

各キャラのデザインをどうスタートして、どう改善していったのかが、描かれているのがポイントです。

自分のキャラデザをする時に読み返すと「こんな視点で修正するのもいいのか」と、すごく参考になります。

2.個人的に残念なポイント

2-1.キャラ設定が考えてある前提で話が進む

この本は、自分がキャラクターデザイナーとしてプロジェクトに参加するのを想定して書かれている感じでした。

なので、監督などの依頼主からストーリーや各キャラの設定が用意されているものとして話が進んでいます。

なので、キャラクター設定を考えるところでつまずいてしまう初心者さんの場合、これを買ったからといってキャラデザが出来るようになるとは限りません。

もこ
買ってすぐの僕は挫折したよ(苦笑)
  • 設定やストーリーが思いつかない
  • 何を描けばいいかわからない
  • テーマが思いつかない

などという初心者さんは、この本を買う時は、初めはパラパラっと全体を流し読みしてみましょう。その中から自分が使えそうなテクニックを少しずつ取り入れてみるのがおすすめです。

2-2.キャラデザの段階で、いきなり色んなポーズが描かれていて困惑

本書の課題の中で描かれる数パターンのキャラクターのラフは、全て別ポーズで描かれています。

もこ
普段キャラデザをする時、ひとつのポーズの素体に髪や服を着せ替えている僕は「そんなにすんなり色んなポーズ描けないよ…。」って困惑したんだよね。

この本を見ると「色んなポーズをまず描けるようにならなければいけないかな?」と思ってしまいます。

イブ
そんな初心者さんに朗報だよ☆

後で分かったのですが、実際にキャラクターを作るだけの段階であれば、そこまでたくさんのポーズは覚えている必要はありません。

イメージに合った資料を集めて、それを見ながら描ければ十分です。初めは毎回同じ素体でも問題ないと思いました。

もこ
資料を見ながら描くのを繰り返して、経験値が溜まると、見なくてもなんとなくラフが描けるようになりそうだね!

3.世間のレビュー調査:わかりやすくまとまっているが、翻訳が少し読みずらい

Amazonの原文版(英語)と日本語翻訳版のレビューを見てみました。

高評価系

どのようにキャラクターを作り上げていくと良いのかを丁寧に指導してくれます。
最初は基本的な形状からキャラクターを起こしていくことから、モンスターのデザイン、色彩設計に至るまで、
キャラクターデザインに関することが網羅されていると思います。

(略)

この手のHowTo本は、たくさん出ていますし、私も何冊か所持していますが、この本がダントツに理解し
やすいです。読んでいて楽しく、実践してみたいと思わせてくれる本です。

引用:Amazon.co.jp

ディズニー流のキャラクターデザイン方法、またオリジナリティーのあるキャラクター作りとは?について詳しく1から解説してくれています。何よりカルアーツやディズニーでのやり方が事細かに記載されているので大変重宝しています。
また、Assignmentという形で随所に課題が提示されているのも楽しみの一つです。

引用:Amazon.co.jp

テキストとして最高です。習得すべきポイントが的確にまとめられている名書。

引用:Amazon.co.jp

自分もこの本からもらったエッセンスを取り入れてキャラクターのラフを描き出し、
Facebookでアンケートをとってみると・・・・!?

10倍以上の反応があり、対応に困ったくらいでした! 

引用:Amazon.co.jp

キャラクターを魅力的にするためのコツやポイントがわかりやすくまとまっているというのは、同感です。

低評価系

トム・バンクロフト氏が参考用に描いた絵に手書きでコメントが付されているのですが、これが読みにくいです。
nとr、lとc、BとEの判別ができずに苦しんだことがありました。
また、口語調で書かれているため、受験英語で英語を学んだ(日本の学校教育で英語を学んだ)人間には辞書を
引いても意味が分かりにくいところがあります。

引用:Amazon.co.jp

内容が充実しすぎて、分厚く重いので、外で勉強するため持ち歩き出来ないのが残念。

引用:Amazon.co.jp

文章が英語からの翻訳のためか、少し難しい表現になっているために読みずらかったです。

引用:Amazon.co.jp

原文(英語版)だと手書きコメントが見づらいみたいですが、日本語翻訳版はコメントも翻訳されているので、その点不便は感じません。

翻訳に関しては、多少わからない所もありますが、ほとんどの内容が図解されているので僕はあまり難しいとは思いませんでした。

4.『トム・バンクロフトが教える 長く愛されるキャラクターデザインの秘密』はこんな人におすすめ

  • キャラクターの設定を考えられる人(簡単にでも)
  • 設定を元にキャラクターをなんとなくイメージできる
  • 自分の描いたキャラクターをもっと魅力的に改善したい
  • 設定やキャラデザをまだ考えるのは苦手だけど、前もって知識だけは入れておきたい

5.まとめ:総合評価と感想

総合評価:★★★★☆(4)

『トム・バンクロフトが教える 長く愛されるキャラクターデザインの秘密』は、買ってから長い間押し入れに積んであった本でしたが、実際使うようになってみるとかなり実用的な本だなと思いました。

ただ何度も言いますが、最低限自分がイメージしたラフが描ける程度のスキルはあった方が有効に使えるかなと思います。

(過去の僕は全然使いこなせませなかったので。)

初心者の人は、この本を読んだからと言ってスラスラとキャラデザができるようになる訳ではないということを覚えておきましょう。でないと失敗したなと感じるはずです。

ゆっくり1つずつテクニックを試してみよう、というくらいの気持ちが丁度いいと思いますよ。

イブ
私も少しずつトム・バンクロフトの技を勉強して、もっと魅力的なキャラクターを描けるようになりたいな!
もこ
色々試しながらお絵かきしていこうね☆

今回紹介した参考書はこちら。

英語版、電子書籍版(英語のみ)の方が安いですが、内容がわからないと実際に使うこともできなくて意味がないなと思ったので、僕は日本語翻訳版を買いました。

<日本語翻訳版>(おすすめ)

<英語版>(英語版も一応リンクは貼っておきますね)

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